「超特急の運営」騒動を見ていて思うこと2
前回(といっても数か月前ですが)のブログで、「超特急の運営を責めても仕方ない、もっと上の問題では?」と書いた。
超特急がGOLDEN EPOCHというアルバム並びにアリーナツアーを終えて迎えた2019年、残りはあと4か月。
今特に何か大きな問題が起こったわけじゃないけれど、正直彼らはもっと上に行けるのでは?と思いながら眺め、考えたことをつらつら書いてみます。
さて。
今年はもっと勝負の一年になるのだと思っていた。
確かに、メンバー個人でのバラエティー番組は結構あって、そのほかもNHKの海外向け番組にグループで出たりしている。新曲も出しているし、特にHeyHeyHeyリリースの際のファンの応援活動は熱かった。
けど現在、そうした活動を見て超特急に興味を持った人をがっちりとファンにする仕掛けがあまりにも少ないような気がしてしまう。
何が障害になっているのかわからないけれど、例えばライブ動画をもう少しYouTubeに上げるとか、バラエティから来た新規ファンを取り込むために大きめのライブを行うとか、したら少しでも何かが変わるんじゃないかなって、一ファンとして疑問に思ってしまうことは、この数か月何度かあった。
足りないのは時間? お金? それともスタッフの人員?
超特急がもっとファンを増やし(かつ既存のファンを手放さず)、実力通り、何ならそれ以上の地位に駆け上がるためには、スターダストの上層部が超特急の可能性を信じ、人員やお金を含めもっと投資すべきなんじゃないか、というのは前回のブログに書いた通り。今でもそう思っている。
けれど、おそらくスターダストの上層部はそこまでの力を超特急にかけるつもりがそもそもないんじゃないか? そう思えるようになってきた。
社会人として思うこと
スターダストは今をときめく俳優や女優が多数在籍する大きな事務所だ。その中で男性(非)アイドル部門は、数ある部門のうちの一つにすぎず、なおかつ、このまま頑張ったところで天下をとれるか怪しい部門でもある。
現在男性アイドル界のトップを行くのはジャニーズだ。
嵐の解散、関ジャニメンバーの脱退の噂、元SMAPの出演に事務所が圧力をかけているという報道など、弱体化が噂されるところもあるが、それでも何と言ったってテレビでの影響力は半端ない。24時間テレビやMステなんて、ジャニーズの姿を見ない時間があるか?というくらいだ。
そしてなんだかんだ言ってまだテレビの影響力は大きい。音楽番組に一つ出るとそれだけで知名度は変わる。ファンは増えるし、「勢いがついている」というイメージができる。
//話はずれるが、正直男性アイドル界で特定のグループが天下を取る時代はもう終わったと思っていた。Ebidanをはじめとして、ボイメンや2.5次元に至るまで、王子さまはジャニーズに限らず多々存在する時代になったから。けれどKing&Princeは強い。ダンスもトーク力も歌唱力もある。たぶん彼らが最後に天下をとるジャニーズになるのではないかと思う。
超特急を始めとするEbidanが売れる、ということは、つまりそんなジャニーズに拮抗するだけの力をつける、ということだ。嘘か本当かは知らないが、ジャニーズは出演番組に男性アイドル(Ebidanは正確には非アイドルだけど)が出るのを非常に嫌うという。そんなジャニーズの機嫌を損ねても、超特急を、Ebidanを出したいとテレビ局に思わせるだけの力をつけるということになる。
しかし、現時点で影響力という面でかなりの遅れをとっているEbidanが、そんなジャニーズに拮抗するに至るには、実力のみならず、たぶんかなりの投資(粘り強い交渉をするのに足る人員や、ファンを獲得するためのお金)が必要だろう。
スターダストはそのお金を、人員を、可能性が不透明な男性(非)アイドル部門にかけようと思うだろうか。
いや、一企業の経営として考えた時、答えは「否」となるのだと思う。
同じだけのお金があれば、今うまくいっている俳優部門に投入するという選択をするのではないだろうか。そしてそれは、企業としてはきっと正しいのだろう。
さらに下種な勘繰りをすると、下手にジャニーズに対抗する姿勢を見せると、その後の俳優陣との共演に支障が出たりもするのかもしれない。
だとしたらなおのこと、下手な戦争は避けて、適度な位置でファンを獲得し、適度なサイズでの事業展開を狙うんじゃないかと思う。
わかる。一人の社会人として、そういう選択が正しいことは知っている。わかる。
一人のファンとして思うこと
けれど、一人のファンとして納得がいくかというと、それは違う。
それじゃ困るのだ。
ユースケ君は2018年の最後に、2019年の目標を聞かれて言った。「紅白に出ます!」
そんな彼が作詞した「超特急です!!!!!!!!」では「紅白出たいよ!」「Mステ出たいよ!」と、ファンも一緒になってメンバーが叫ぶ。
そして何より超特急の夢は満席の東京ドーム。
かなえてほしい。かなえてあげたい。
アイドル(超特急は正確には非アイドルだけど)稼業というのは、夢を売る仕事だと思う。
少年たちに夢を見せ、夢を語らせ、ファンが「推しの夢は俺の夢」と彼らの夢をかなえるために応援し、それで回る。
せめてその夢だけは空虚であってほしくない。実力次第で実現可能なものであってほしい。私たちのためではなく、そのど真ん中で頑張っている本人たちのために。血のにじむような努力をし、ファンの笑顔のために、時にけがをしてでも頑張り続ける彼らのために。
ファンに、なによりエンターテイナー本人たちに夢を見せたのであれば、それを使って稼ごうとするのであれば、責任をもって最後までその夢をかなえさせてほしい。
社会人としての「わかる」なんて、企業としての理屈なんて、どーーーーーーーーでもいいから。だってあなたたちが彼らを通じて私たちに見せてきたのは理屈じゃなくて大きな夢じゃないか。せめてその責任は取ってほしいんだ。
実力がないわけではないのだから。
一ファンとしての願いです。
「超特急の運営」騒動を見ていて思うこと1
昨日から始まった超特急のホールツアー。
チケット一般は秒で完売。プレリクなどの抽選も全落の人が続出。
そんな大人気の公演前日に、8号車界隈が運営の対応をめぐって荒れていたので、思ったことをまとめてみました。
超特急とは?
スターダストプロモーション所属の6人組ダンスボーカルグループ。
2011年に結成。史上初といわれる「メインダンサー&バックボーカル」体制で活動中。8号車といわれるファンとの一体感あるライブが話題を呼んでいる。
2019年4月20日~8月17日には自身最大規模の10万人を動員するホールツアー『EUPHORIA』を開催中。
メンバーたちが「君の笑顔が終着駅」をテーマに、一生懸命歌い踊りふざけトークをし、「8号車を東京ドームに連れていく!」という夢を持ち頑張っている姿に、みんな惹かれるのだと思う。
今回の騒動
ツアー『EUPHORIA』前日、4月19日16時にTwitter公式アカウントが、ツアーに先立ちマナーについてのお願いを公開。
★★★★★★
— 超特急 OFFICIAL (@sd_bt) April 19, 2019
BULLET TRAIN SPRING/SUMMER TOUR 2019 「EUPHORIA ~Breakthrough, The Six Brave Stars~」 ご乗車いただくにあたってのルールとマナーhttps://t.co/npf75LVBdS#超特急 #EUPHORIA
そこには
・転売防止のため本人確認を行います(身分証を持ってきてください)
・どうしてもツアーに参加できない場合、公認のチケットトレードを利用ください。
これを見た8号車が怒り狂った。8号車の怒りポイントとしては、
「なぜ今?」
- トレード制度について。これまで何人ものファンが何度も「仕事や学校、その他やむを得ない事情によりいけなくなった場合の救済策はありますか?」と公式に質問していたのに、返事も具体的な対応も開示されなかった。なぜ告知がツアー前日なのか?
- 身分証について。ツアーのために前入りしている8号車の中には身分証明書を持ってきていない人もいるかもしれない。せめて数日前には開示すべき情報ではないのか?
確かに、転売も譲渡もよくないことではあるし、事務所側がそれを防ぐための対策をしっかりとるのは正しいことだ。
でもタイミングがおかしくないか?という8号車の怒りはもっともだと思う。
それならそれでチケット発売時点で「当日会場で身分証の確認を行います」「やむを得ない事情で参加が厳しくなった人のために、公認のチケットトレード制度を用意しました」というのが筋なんじゃないの?
そもそも超特急の運営は、誤解を恐れずにはっきり言ってしまうと、8号車からの評判がとても悪い。
- 今回の件に限らず、大切な情報を後出しする。
もっと早く言ってくれたら、買わずに済んだのに……無駄にせずに済んだのに……対策取ったのに……という声をよく聞く。
- メンバー出演メディアの告知が不十分
テレビ、雑誌などの出演情報の3割くらいは公式の告知がない。
熱心な8号車が見つけてきてTwitterで拡散→他の8号車が初めて知る。といったことがよくある。
- メンバーの誕生日をSNSで告知しない
知名度を上げるためにはこうした「盛り上がってる感」が大切なのに。
まあつまり、ファンと運営の間に信頼感がない。
「運営仕事しろよ!」という声は、たびたびTwitterで見かける。
・超特急を売り出す気がないんじゃないの?
・社会人として当然のことができてなくない?
・8号車のほうが超特急のプロモーションする気があるんですけど……
でも正直、この問題はもっと根が深いんじゃないだろうか。
「運営のやる気がない」「運営が仕事しない」
=運営(担当者)が変わったら状況が変わる!という問題ではない、と思う。
問題の根本
超特急の運営を見ていて感じるのは圧倒的な「対応の遅さ(後手に回ってる感)」だ。
ちょっと考えればできることができていない、もう少し早い段階で8号車の意見にアンテナを張っていれば防げたかもしれない。そんな感じ。
でもこれ、自分の身に置き換えてみると何となく運営側の事情もわかる気がする。
超特急の運営、新人なんじゃない?もしくは、ほかの大きなプロジェクトや売り出し中のタレントを抱えて多忙にしているんじゃない?
社会人の皆さん、新人の頃、「ちょっと考えればわかったはずのこと」ができなくてあとから悔しい思いをした。ってこと、ありませんでした?
「これこうしないといけないんじゃないかな」って思っていたけどついつい後手に回してしまって取り返しのつかない事態になってしまった、とか。
または新人に限らず、大きなプロジェクトを抱えて忙しくしているとき、ほかの日常業務がおろそかになって失敗を招いてしまった、とか。
なんにせよ、超特急に全力をかけたくてもかけられない状況に陥ってそう。という印象なのだ。
でもだからって「じゃあ仕方ないよね」っていう話かというと、そんなことは当然なく。
問題は、
なぜ超特急に全力を捧げられるスタッフ体制になっていないのか?
というところ。
昨年末にはさいたまスーパーアリーナを埋め、今回のホールツアーも全国開通を初達成。最新アルバム&年末のアリーナライブのタイトルは「GOLDEN EPOCH」(黄金時代)。メンバーも「紅白に出たい!」「より多くの音楽番組に出たい!」と言い、新規ファンも着実に増えている。確実に今が勝負の時、今頑張ればもっと大きくなれる。
これからの活躍次第でもっとずっと大きくなりうる、事務所の金の卵に、なぜもっと力をかけていかないの?
事務所側の都合でファン対応がないがしろになった結果、主力の一軸になりうる商品から固定客が離れつつあるの、企業としてまずくないですか?
これはもはや、超特急の担当者だけではなく、事務所が取り組むべき問題だ。かかわる人員を増やすとか、より戦力になる人材を引き入れるとか、体制を見直すとか。Twitterの公式アカウントにリプライを送って担当者が問題を認識したところで、根本は何も変わらない。
担当者よりもむしろもっと上、事務所の幹部が問題を認識し、運営体制を見直すべき話なんじゃないだろうか。
これがまず、超特急の一ファンとして、8号車として思ったこと。
私たちに何ができるんだろう。
運営に変わってもらうために、事務所に事の重要性を認識してもらうために、もっと超特急に大きくなってもらうために。
ずっと考えていたけれど、答えは出ない。出ないけれど、ひとまず発信することから始めなくちゃ、と思ってブログを開設しました。